マルジェラはおしゃれ上級者から根強い人気を集める一方で、ネット上ではマルジェラはダサいといった声も見かけます。5ACのバッグがダサいと感じられたり、財布は後悔するという口コミを目にする人もいるでしょう。
この記事では、本当にダサいのか、マルジェラがなぜ注目され続けているのか、という人気の背景や、タグを取らないことの意味、芸能人の着用事例、愛用している年齢層までを幅広く解説します。
多面的な視点でマルジェラを読み解くことで、単なるイメージや先入観ではなく、自分にとっての価値を見極められるようになるはずです。
- マルジェラがダサいと感じられる理由とその背景
- 5ACや財布など具体的なアイテムの評価と選び方
- ブランドの哲学やタグデザインの意味
- 人気や流行の実態と芸能人や年齢層ごとの支持傾向
マルジェラをダサいと感じる理由とは
マルジェラの5ACはダサいの？
マルジェラのバッグ「5AC（ファイブエーシー）」が「ダサい」と言われることがありますが、実際にはその評価は一面的なものにすぎません。5ACは、現代ファッションにおいてアイコニックな存在であり、ファッション感度の高い層からも広く支持されているモデルです。
こうした批判が起きる背景には、デザイン性の高さが一因と考えられます。5ACは一見シンプルながら、内側の布地を外に出すことで表情を変えることができるなど、構造そのものにユニークさを備えています。この点が理解されない場合、「普通のバッグに見える」「使いづらそう」といった印象を与えてしまう可能性もあるでしょう。
また、5ACをダサいと感じる人の多くは「流行り物＝一過性のもの」と捉える傾向にあります。実際、5ACが多くの若者やインフルエンサーの間で急速に広まったことから、模倣品も増え、ブランドの独自性が薄れているように見える場面もあります。
ただし、これは逆に言えば、それだけ注目されている証拠でもあります。本質的な魅力としては、職人技術による高品質なレザー、控えめなブランド主張、そして変化するシルエットなどが挙げられます。こうした要素は、トレンドだけを追うのではなく「長く使えるバッグ」としての価値を提供しています。
つまり、5ACをダサいと一蹴するのではなく、どのように使いこなすか、どのようなスタイリングに落とし込むかが重要だと言えるでしょう。
マルジェラは終わったブランド？
「マルジェラは終わった」といった意見は、主にブランドの路線変更や世代交代に対する反応から来ているものです。しかしながら、こうした評価が的確かどうかを見極めるには、ブランドの本質を知る必要があります。
マルジェラは1988年の創業以来、脱構築（デコンストラクション）という手法を中心に、「ファッションの概念を再構築する」という明確な思想を貫いてきました。創業者マルタン・マルジェラが匿名性を大切にし、従来のラグジュアリーブランドとは一線を画した存在だったことも、その哲学の表れです。
その後、2014年にジョン・ガリアーノがクリエイティブディレクターに就任してからは、ブランドの方向性に変化が見られるようになりました。匿名性を重視していたマルジェラから、ロゴやタグを表に出す「ロゴドン」路線が加わったことで、ファンの間でも賛否が分かれる結果となりました。
ただし、これを「終わった」と断じるのは早計です。ガリアーノ体制下でも、タビシューズや5AC、グラムスラムといった名作は進化を遂げており、新たな顧客層を獲得しています。また、SNSやファッション動画など、デジタルを通じた発信にも成功し、ブランドの存在感はむしろ高まっています。
こう考えると、マルジェラは「終わった」のではなく、「変化した」と言うべきです。変わらず進化を続ける姿勢こそが、ブランドの現代的価値を証明しているのではないでしょうか。
マルジェラの良さがわからない人の特徴
マルジェラの良さがわからないと感じる人には、いくつか共通した特徴があります。これは決して否定するものではなく、マルジェラというブランドが持つ独自性ゆえに起こるギャップだといえるでしょう。
まず最も大きな要因は「ファッションの背景を重視しないスタイル選び」です。マルジェラは、ただ見た目の美しさを提供するブランドではありません。既存の美意識や常識を疑い、裏返しに縫われた服や、裁断途中のようなシルエットなどを用いて、メッセージ性を持ったデザインを発信しています。デザインの背後にある哲学やストーリーに興味がない場合、それらは単なる「変な服」に映ってしまうかもしれません。
また、ミニマルで抽象的な表現が多いため、視覚的な派手さや即時の理解を求める人には不向きと感じられることがあります。これはファッションに限らず、アートや建築など他分野でも見られる現象です。
さらに、トレンド重視型のファッション消費者にとっては、マルジェラのような「定番をくつがえす」ブランドは馴染みにくい存在です。シンプルな流行を追うことに慣れていると、逆説的なデザインをどう受け止めるべきか戸惑うこともあるでしょう。
つまり、マルジェラの良さがわからないというのは、ブランド側の発信スタイルと受け手の価値観が一致していないだけであり、好みの問題として片づけるべきことかもしれません。
タグを取らないのはダサいのか
「マルジェラのタグを取らないのはダサいのでは？」という疑問は、ブランドの象徴である“四つ糸ステッチ”に対する理解が浅い場合に生まれる声です。しかし、タグを取らずに残す行為が必ずしも「ダサい」とは限りません。
マルジェラのカレンダータグは、服の内側ではなく、外から見える位置に4つの白い糸で縫い付けられています。これは単なる装飾ではなく、ブランドの匿名性や「本質は服そのものにある」という思想を象徴する仕掛けです。タグが簡単に外せる仕様になっているのは、着る人自身が価値のあり方を選べるようにする意図があります。
一方で、タグをあえて外さずに残しておく人も多く、その理由には「マルジェラらしさを楽しみたい」「語れるディテールとして残したい」という思いが含まれています。つまり、取らないという選択にもスタイルがあり、着こなし方によってはアクセントとして機能します。
ただし注意点もあります。周囲の人がマルジェラに詳しくない場合、「しつけ糸がついたまま」「タグを取り忘れている」と誤解される可能性もあるため、場面に応じた判断が求められます。オフィスやフォーマルな場ではタグを取ることで、余計な誤解を避けるという選択肢も有効です。
このように、タグを取るか残すかはスタイルの一部であり、一概に「ダサい」と決めつけるべきではないでしょう。むしろ、マルジェラの意図を理解した上で自分なりの判断を下せるかどうかが、センスの分かれ目かもしれません。
マルジェラがダサいって本当？人気の理由を解説
マルジェラのタグデザインが意味するもの
マルジェラのタグデザインには、ブランドの哲学が深く込められています。一般的なブランドのタグがロゴを前面に押し出しているのに対し、マルジェラではあえてブランド名を記載せず、白い糸で四隅を留めただけのカレンダータグを採用しています。これは単なる見た目の問題ではなく、匿名性と本質志向というコンセプトを体現したデザインです。
このタグには0から23までの数字が並んでおり、数字に丸が付いていることで、アイテムが属するコレクションラインを判別できるようになっています。例えば、10ならメンズのコレクション、14なら男性向けのワードローブ、22はシューズラインというように、それぞれ意味を持たせています。
こうしたタグは、着る人に「これはどこのブランド？」と聞かれるのではなく、「この服、なんだか不思議でかっこいい」と思わせることを意図しています。つまり、ブランドネームではなく服そのもののデザイン性や構造に注目してもらうための工夫だといえるでしょう。
ただし、これには誤解を招く側面もあります。ブランドに詳しくない人からは「しつけ糸が残っているのでは？」と思われてしまうこともあるため、あえてタグを取るかどうかは場面に応じて選ぶことが求められます。
マルジェラのタグは、単なる装飾ではありません。それは着る人の意識と向き合う、静かな主張であり、ファッションにおけるブランド信仰からの脱却を促す存在でもあります。
マルジェラの財布は後悔する買い物なのか
マルジェラの財布に対して「後悔した」という声が一定数あるのは事実です。しかし、それは製品としての欠陥ではなく、選び方や用途のミスマッチによるものが大半です。
マルジェラの財布は、洗練されたミニマルデザインと高品質なレザーが特徴です。4つの白いステッチによるブランドの象徴性を持ちながらも、ロゴや装飾を極力排除した美しい仕上がりが魅力です。ただし、それがゆえに実用性を重視する人には不便に感じられることもあります。
特に三つ折りタイプはコンパクトさを優先しているため、小銭の出し入れがしにくい、カード収納数が限られるといった意見があります。革が硬めのため、使い始めはカードの出し入れにストレスを感じることもあるでしょう。これらの特徴を理解せずに購入すると、「デザインはいいけど使いにくい」と感じてしまう可能性が高まります。
一方で、キャッシュレス決済を中心に生活している人や、財布に収納力よりもスタイルを求める人にとっては非常に魅力的な選択肢です。実際に「持っているだけでお洒落に見える」「素材の経年変化が美しい」などのポジティブな評価も多数あります。
このように考えると、マルジェラの財布は万人向けのアイテムではないものの、適したライフスタイルと価値観を持つ人にとっては、むしろ後悔のない買い物となるでしょう。選ぶ前に機能面とデザイン面のバランスをしっかり確認することが大切です。
人気アイテムの魅力
マルジェラが高い人気を保ち続けている背景には、他のブランドにはない独特のデザイン哲学と、アイコニックなアイテムの存在があります。中でも象徴的なのが「タビシューズ」「5ACバッグ」「グラムスラム」などです。これらのアイテムは、単に見た目が個性的というだけでなく、ブランドの思想が投影されたデザインとして支持されています。
タビシューズは、日本の足袋から着想を得たスプリットトゥ（つま先が割れた形状）が最大の特徴です。1989年に登場して以来、ファッションシーンで確固たる地位を築いてきました。そのフォルムは見る者に強烈な印象を与え、「マルジェラ＝タビ」というイメージを浸透させる役割を果たしています。
5ACバッグも同様に、内側の布地をあえて外に出す構造や、控えめながらブランドを示す4つの糸ステッチが、マルジェラらしさを凝縮しています。伝統的なバッグのフォルムに遊び心を加えることで、クラシックとアヴァンギャルドを共存させています。
グラムスラムは、キルティング加工による柔らかく膨らんだシルエットが印象的なバッグで、シンプルながらも存在感を放ちます。ユニセックスで使える点や、モードにもストリートにもマッチする汎用性の高さも人気の理由です。
これらのアイテムに共通しているのは、「語れるデザイン」です。視覚的なインパクトに加えて、背景にあるストーリーや機能性も含めて魅力となっています。ファッションに意味を求める層にとっては、単なる物理的アイテム以上の価値を持つのです。
人気の背景には、長く使える普遍性と、新しさを感じさせる意外性のバランスがあると言えるでしょう。マルジェラのアイテムは、ただ着飾るためだけでなく、自己表現の一部として選ばれているのです。
年齢層は？
マルジェラを好む年齢層は非常に幅広く、10代後半から50代以上にまで及びます。これは単なるブランド人気にとどまらず、商品ラインやスタイルの多様性が年齢に応じた選択を可能にしているからです。
若い世代、特に20代前半では、MM6ラインを中心にしたカジュアルかつトレンドを意識したアイテムが人気です。価格帯も比較的抑えられており、ファッションに敏感な若者にとって、マルジェラのエントリーポイントになっています。タビシューズやカレンダータグ付きの財布など、インパクトのあるアイテムはSNS映えすることからも注目されています。
一方で30代以降の層では、シルエットや素材にこだわったコレクションラインのジャケット、バッグ、シューズなどが支持を集めています。こうした層は、ブランドの持つ思想や背景に共感する傾向が強く、単なる「おしゃれ」以上の意味を感じながらマルジェラを選んでいます。
特に40代・50代になると、5ACやグラムスラムといったアイコニックなバッグを日常的に取り入れるスタイルが定着しつつあります。奇抜すぎない洗練されたデザインは、大人の余裕や上品さを演出する要素として活躍しています。
このように、マルジェラは一部の限られた層のためのブランドではありません。ライフステージや感性に応じて選べる点が、多世代から支持を得ている理由の一つだといえるでしょう。
マルジェラの流行りはいつまで続く？
マルジェラの人気が「流行り」にすぎないのではないかと疑問を持つ人も少なくありません。特にSNSを通じて短期間で急速に広まったタビシューズや5ACバッグを見て、「今だけのブーム」と捉える声があるのも事実です。
しかし、マルジェラが長年にわたってコアな支持を受け続けていることを考えると、その人気は単なる一過性ではありません。1989年に発表されたタビシューズが、今でも現行ラインで継続的にリリースされ、男女問わず幅広く展開されている事実は、その代表的な例です。
マルジェラの強みは、時代に合わせてデザインや戦略を柔軟に更新できる点にあります。ジョン・ガリアーノがディレクターに就任して以降、ブランドは大胆に変化しました。匿名性を守る姿勢を一部残しつつ、ロゴやアイコニックなステッチを前面に打ち出したアイテムが登場し、若い世代への浸透にも成功しています。
また、他ブランドに多くの模倣を生んでいる点も、マルジェラが「流行」ではなく「定番化」している証です。ファッション業界で模倣されるブランドは、必ずしも最新というわけではなく、デザイン哲学が広く受け入れられているからこそです。
もちろん、流行としての側面も持ち合わせているため、今後スタイルに飽きが来る人も出てくるでしょう。しかし、ブランドそのものが持つ奥行きのあるコンセプトが支持されている限り、「いつ終わるか」ではなく「どのように進化し続けるか」が注目される存在であり続けると考えられます。
芸能人も愛用するマルジェラの魅力
マルジェラは、ファッションの本質を問い続けてきたブランドとして、世界中のアーティストや表現者から注目を集めています。特に芸能人やスタイリストの間では、衣装や私服での使用例が多く、ブランドの存在感を高める一因となっています。
こうした芸能人の着用は、必ずしも本人の私物とは限りませんが、それでもマルジェラがメディアに頻繁に登場するのは、それだけスタイリングの幅が広く、ファッション性が高いことの証でもあります。テレビ、映画、ミュージックビデオ、ファッション誌などで用いられる理由は、マルジェラが単にトレンドを追うだけのブランドではなく、服そのものが語る力を持っているからです。
マルジェラのアイテムは多様なジャンルと相性が良く、ロック、モード、ストリート、クラシックといった様々な系統に自然と馴染みます。これにより、ドラマや映画、音楽活動の現場でも使いやすく、結果として多くの著名人がマルジェラを取り入れるスタイリングが生まれているのです。
このように、芸能人がマルジェラを着用する背景には、「スタイルの幅広さ」「視覚的なインパクト」「個性の引き立て」「匿名性と品格のバランス」といった、他ブランドにはない魅力が複合的に存在しています。それがマルジェラというブランドの本質であり、多くの表現者が惹かれる理由と言えるでしょう。
マルジェラは本当にダサいのか？意見の分かれる理由を整理
この記事のポイントをまとめます。
- 5ACの独特な構造が一部では理解されにくい
- 流行の拡大により模倣品が増えた
- タグを残す着こなしが誤解を招くことがある
- 匿名性を重視したデザインが目立ちにくい
- ブランド哲学に共感できないと魅力を感じにくい
- デザインより機能性を重視する人には不向き
- 路線変更により古参ファンから賛否が出ている
- ロゴを控えめにした主張が地味に見える場合がある
- ファッションの背景を知らないと変に見えることがある
- コンセプチュアルな要素が即時に理解されにくい
- マルジェラの財布は収納性に不満を持つ人もいる
- フォーマルな場ではタグが場違いに見えることもある
- SNS映えを狙った層には逆に奇抜すぎる印象もある
- カレンダータグの意味を知らないと未完成に見える
- ブランドを語る「文脈」を求めない層には刺さらない
