マルジェラ タグを取るべきか、取らないほうがいいのか迷っていませんか。タグの数字や縫い方、さらには偽物と本物の違いまで気になるところです。
この記事では、タグに込められた意味や年代ごとの特徴、財布や小物に付属するカレンダータグのことまで幅広く解説します。
縫い直しの注意点なども詳しくお伝えするので、ぜひ最後までご覧ください。
- マルジェラ タグを取るか取らないかの判断基準
- 本物と偽物の見分け方や縫い方の特徴
- タグの数字やカレンダータグの意味
- 年代ごとのタグの違いや縫い直しのポイント
マルジェラのタグは取る？取らない？
タグは取らないのが正解？
マルジェラのタグは、基本的に取らないほうが良いと言われています。これは、タグ自体がマルジェラの象徴的なデザイン要素として重要な役割を担っているからです。タグの4つのしつけ糸が服に施されることで、無名性や匿名性を象徴し、ブランドの哲学を体現しています。
実際、現在のマルジェラではジョン・ガリアーノがこのタグデザインを重視し、ブランドのアイコンとして活用しています。四隅を糸で縫い付けただけの白いタグは、見た目にインパクトを与えながらも、主張しすぎない絶妙なデザインになっています。
ただ、タグがついているとカジュアルな場面では問題なくても、TPOを選ぶ際にやや目立つ可能性もあります。ですが、ブランドがこのタグをあえて取り付けている意味を考えれば、タグは取らずに楽しむのが本来の着こなしと言えるでしょう。
タグを取るべきタイミング
一方、マルジェラのタグを取るべきタイミングもあることを知っておきましょう。場面によっては、ブランドの主張を控えめに見せたい場合があるからです。
例えば、フォーマルな式典やビジネスの場面では、白いタグが目立ってしまうことがあります。こうしたシーンでは、タグを取ることでよりスマートで落ち着いた印象を与えることが可能です。これはマルジェラの服が持つシンプルな美しさを引き立てることにもつながります。
ただし、タグを取る際には細心の注意が必要です。しつけ糸は細いものなので、無理に引っ張ると生地にダメージを与えることがあります。専門店に相談して縫い目を丁寧に外してもらう方法も安心です。タグを取るか残すかは、シーンや目的に応じて柔軟に判断すると良いでしょう。
縫い方のポイント
マルジェラのタグの縫い方は、ブランドの象徴として知られています。タグは四隅だけを白いしつけ糸で軽く縫い付けられており、この縫い方がマルジェラらしさを演出しています。見た目はシンプルですが、この縫い方には「服そのものを見てほしい」というブランドのメッセージが込められています。
実際、タグは簡単に取り外しが可能なように縫われています。これは通常のタグとは違い、あくまで「一時的な装飾」として位置づけられているのです。ただ、縫い方が繊細なため、無理にタグを外そうとすると糸が切れてしまうことがあります。
注意点として、タグの縫い方を損なうと、服全体の印象が崩れてしまう恐れがあります。修理が必要な場合は、自分で直すよりも信頼できるショップにお願いするのがおすすめです。こうすることで、ブランドの世界観を壊さずに着用を楽しむことができます。
タグが象徴するカレンダータグとは
マルジェラのタグには「カレンダータグ」と呼ばれる特別な意味があります。このタグには、0から23までの数字が並んでおり、〇で囲まれた数字がどのラインに属するかを示しています。例えば、「10」はメンズコレクション、「22」はシューズラインを表しています。
このカレンダータグは、ブランドの匿名性を示すと同時に、アイテムがどのカテゴリに属しているかを教えてくれます。タグにブランド名はありませんが、数字を通じてブランドの哲学が表現されています。こうした仕組みは、服をただの衣類としてではなく、一つの「作品」として考えるマルジェラのスタンスを表しています。
初めてこのタグを見た人にとっては、少し難しく感じるかもしれません。しかし、数字の意味を知ることで、マルジェラのアイテムの成り立ちや背景を深く理解することができます。このカレンダータグは、単なる飾りではなく、マルジェラの理念を語る重要な役割を果たしているのです。
マルジェラ タグの数字が示す意味
マルジェラのタグに並ぶ0から23までの数字には、それぞれ意味があります。これは単なるデザインではなく、アイテムがどのコレクションラインに属しているかを示すサインとして機能しています。数字の中で〇印が付けられている番号が、そのアイテムの所属ラインを示すのです。
例えば、「0」は手仕事によって再構築されたレディースのアーティザナルコレクション、「1」はレディースコレクションのメインラインを意味します。続いて「10」はメンズのメインライン、「11」は男女兼用のアクセサリーライン、「22」は男女兼用のシューズラインといったように、数字ごとに明確な意味があります。
この数字の意味を知ることは、マルジェラのブランド哲学を理解するうえで重要です。マルジェラは「服そのものを見てほしい」という思いを込めて、あえてブランド名をタグに表示しない代わりに数字だけを残しました。この仕組みが、ブランドの匿名性や無名性を象徴しています。タグの数字を理解することで、どのシリーズや時代のものかがわかり、ブランドの奥深さを感じられるでしょう。
一方で、初めて見る方にとっては、数字だけだとどのラインか判断が難しいと感じるかもしれません。その際は、タグだけでなく商品の説明や公式サイトを参考にすると良いでしょう。実際、マルジェラはこれまでに多彩なコレクションを展開しているため、同じアイテムでも数字によって系統や特徴が大きく変わる場合があります。
この数字タグの仕組みを理解していくと、マルジェラの服を単なるファッションとしてではなく、背景にあるコンセプトや哲学を感じ取ることができます。こうしてタグの数字を通して、マルジェラの服がなぜ特別な存在であるのかを知り、購入する際の選択にも役立てることができるでしょう。タグの数字は、マルジェラの世界観に触れるための小さな扉ともいえるのです。
マルジェラ タグの縫い直しや年代のポイント
タグの縫い直しはできる？
マルジェラのタグの縫い直しは可能です。四隅だけがしつけ糸で留められているため、一度外れてしまった場合でも比較的簡単に修理できます。ただし、縫い直しの際にはいくつか注意点があります。
まず、マルジェラのタグは単なる飾りではなく、ブランドを象徴する重要な要素です。そのため、縫い方や糸の太さまでしっかり再現することが求められます。雑に縫い直すと、せっかくのアイテムの雰囲気が崩れてしまうこともあります。
実際には、マルジェラの直営店や正規代理店に持ち込むのがおすすめです。専門スタッフが元の縫い方に合わせて、できるだけオリジナルに近い形で直してくれます。また、街の修理屋さんでも直せる場合は多いですが、タグの縫製に慣れていないところに頼むと理想の仕上がりにならない可能性があります。
このタグは四隅のしつけ糸だけで留められているため、思わず取ってしまったり、使っているうちに外れてしまうことも少なくありません。縫い直しを依頼する際は、オリジナルの糸の色や縫い目の幅など、細かい部分まで確認してからお願いすると安心です。
タグの年代による特徴
マルジェラのタグは、年代ごとにいくつかの特徴があります。タグのデザインや代理店表記、書かれている文字のフォントなど、細かな違いからその時代を知ることができます。
例えば、1990年代のアイテムには代理店表記がなかった「青タグ時代」や、オリゾンティ表記の「オリゾンティ期」などがあります。これに対して、2000年代に入ると「KOKONOE」や「ここのえ株式会社」表記のタグが多く登場し、それぞれの時期に合わせた特徴を持っています。さらに、2010年代には「スタッフインターナショナルジャパン」、2018年以降は「マルジェラジャパン」の表記に変わっています。
年代によってフォントや印字の仕方、数字の表記方法も異なります。たとえば、「COMM」や「MADE IN ITALY」の表記位置が少しずつ変わることもあります。こうした細かい違いを知ることで、そのアイテムがどの時代のものであるか、またマルジェラの歴史の中でどんな位置付けにあるのかを把握できます。
初めての方は、タグを見ただけでは年代の違いがわかりづらいかもしれません。しかし、タグの写真を撮っておいて比べるだけでも理解が深まります。こうしてタグの年代を見分けられるようになると、古着のマルジェラを探す時にも自分が欲しい「時代の空気感」を的確に選ぶ手助けになるでしょう。タグは単なるブランドマークではなく、その服の時代背景まで物語っているのです。
偽物と本物の違い
マルジェラのタグに関して、偽物と本物にはいくつかのわかりやすい違いがあります。特に、タグの細部は本物か偽物かを判断する際の重要なポイントです。
まず、本物のマルジェラのタグは、フォントの太さやバランスに統一感があります。しつけ糸の縫い目も繊細で、自然な仕上がりが特徴です。偽物の場合は、ロゴのフォントが太すぎたり、バランスが不自然だったりすることがあります。タグの印字がにじんでいたり、文字間が不揃いなことも多いです。
さらに、タグの付属品や付け方にも違いがあります。例えば、本物の財布にはブランドロゴが透明塗料で印字された箱や、本物特有の布製の付属品があります。しかし、偽物では巾着袋がついていたり、タグの印字にグレーの塗料が使われていたりするなど、明らかな差が見られます。
これに加えて、マルジェラのタグには「カレンダータグ」の数字がしっかり印字されていますが、偽物では数字の印字が薄かったり、位置がずれていることもあります。購入時にはタグだけでなく、付属品や仕上がり全体を見て確認するのが安全です。
タグが付属する財布の特徴
マルジェラの財布には、しつけ糸で留められた白いタグが付属していることが特徴です。このタグは財布の内側に縫い付けられている場合が多く、タグの数字やフォントから本物かどうかを見分けるポイントになります。
具体的には、マルジェラの財布に付属するタグは、カレンダータグの数字がきれいに整列しているのが一般的です。縫い目も丁寧で、白糸のしつけ糸がきれいに四隅を留めています。財布のデザインによっては、このタグが内側にさりげなく配置され、ブランドを主張しすぎないのがマルジェラらしさです。
また、財布に付属する付属品の内容も注目すべきポイントです。正規品には箱に型番が記載されたシールが貼られており、ギャランティカードには裏面に型番や年代が印字されています。こうした細かな付属品の作りこみが、本物の財布と偽物を見分ける鍵になります。
財布を購入する際は、タグの縫い目や数字の位置、さらに付属品までしっかり確認することが大切です。これらのポイントを把握しておくことで、マルジェラの財布を安心して楽しむことができます。
タグを巡るブランドの歴史
マルジェラのタグは、ブランドの変遷を映し出す大切な要素です。1988年にブランドが創業された当初、マルジェラは「服そのものを見てほしい」という哲学から、真っ白なタグを使い、ブランド名を一切表記しないスタイルを貫きました。この白いタグは、無名性を尊重し、匿名性を象徴するものでした。
しかし、2000年代以降、タグのデザインや代理店表記には変化が見られます。例えば、1990年代後半の「青タグ時代」では代理店表記がなく、2000年代に入ると「KOKONOE」や「ここのえ株式会社」などの代理店名がタグに加わるようになりました。これにより、どの時代のアイテムかが分かりやすくなりました。
また、2014年にジョン・ガリアーノがデザイナーに就任し、ブランド名が「メゾン マルタン マルジェラ」から「メゾン マルジェラ」に変わりました。この時期からは、タグの表記も新ブランド名に切り替わり、よりモダンな印象を与えるようになっています。
こうしたタグの変化は、単なるデザインの違いにとどまらず、ブランドの方向性やデザイナーの考え方の変化をも反映しています。タグを巡る歴史を知ることは、マルジェラの進化を理解する手がかりにもなるのです。タグを見るだけで、そのアイテムがどの時代に生まれたものなのか、ブランドの背景を感じ取ることができるのは、マルジェラならではの魅力と言えるでしょう。
マルジェラ タグの基礎知識と注意点まとめ
この記事のポイントをまとめます。
- ブランド哲学を反映する象徴的なデザイン要素である
- 四隅だけを軽く縫い付ける独特の縫い方が特徴
- 取り外しやすいが無理に外すと生地を傷める恐れがある
- 基本的にはタグを取らずに着用するのが望ましい
- TPOによってはタグを取る選択肢も考慮できる
- フォーマルな場面では外すことで印象を抑えられる
- カレンダータグは数字でコレクションラインを示す
- 0から23までの番号に意味がある
- タグの数字はマルジェラの匿名性の象徴でもある
- 年代によって代理店表記が異なり、見分ける手がかりになる
- タグの修理は可能で専門店での依頼がおすすめ
- 偽物と本物ではフォントや縫製の精度に差がある
- 本物は数字の印字が均整で、付属品も正確に整っている
- 財布のタグは内側に控えめに配置されている
- タグの変遷はマルジェラの歴史を物語っている
